女性の上方婚志向は合理的 男性も同じように行動すべき

男性は下方婚を避けよう

経済面において上昇婚は合理的な選択だ。自立した賢い女性は上昇婚を志向し、下方婚するくらいなら非婚を選択する。余計な負担を抱えることなく幸せに生きるという意味で合理的な戦略であり、男性も見習うべきである。また、男性に多い下方婚は女性の自立意欲や機会を奪う。自立した賢い女性を見習い、男性も上方婚かさもなくば非婚、運がよければ所得同類婚という戦略を採るべきである。

上方婚の合理性を確認する

収入面での上方婚志向は正しい。経済面だけで評価するなら、結婚は収入が少ないほうが得をし、収入が多いほうが損をする仕組みだ。そうである以上、結婚における個人の経済性の追求という意味では、損を避けられて得できる上方婚こそが最適な戦略といえる。この事実に男女の別はない。

女性の大多数が上方婚を堅持しているのは、女性は現実主義で賢いからだ。この冷徹なまでの合理性は尊敬に値する。この合理性を男性も見習って、多くの女性と同じ戦略で行動すべきである。自立した賢い女性が採用する戦略とは、おおむね次のようなものだ。

  1. 結婚するなら自分より稼得能力の高いパートナーを選ぶ
  2. 稼得能力の低いパートナーと結婚するくらいなら非婚を選ぶ
  3. 自立した生活を送りながら機会に恵まれれば所得同類婚する

この戦略を男性が採用する場合、上記1のように男性が上方婚をするのは実際のところ難しいだろう。賢く高収入な女性ほど上方婚志向が強固だし、その前に高収入の女性の絶対数が少ないためだ。男性側によほど際立った魅力がなければ不可能に近いだろう。

となれば男性にとって現実的なのは上記2および3だ。稼得能力の低いパートナーと結婚するよりも非婚でいるほうを選ぶ。非婚を前提に充実した人生を送りながら、もし運よく自立した女性とのよい出会う機会があったときには、そのとき所得同類婚も視野に入れる、という生き方だ。

稼得能力が自分より低く、したがって知能や向上心や忍耐力が自分を下回るパートナーと結婚すれば、単に負担が増大するだけだ。そのような負担をわざわざ自分から抱え込むことはない。多くの女性はこの事実を理解している。男性もその賢さを見習うべきだろう。

非婚を前提にする

現代においては、結婚するかしないか、また、子供をもうけるかどうかなどの決定は、個人の価値観が優先する。希望する人だけがすればよく、第三者が強制することはできない。あくまでも自分の選択だ。

その結果、2020年時点の男性の生涯未婚率は25%で、4人に1人は非婚となった[1]。今後さらに非婚者は増大する見込みだ。これは下方婚を嫌う男性が増えたことと無関係ではないだろう。女性を見習うことで、男性も賢くなってきたのだ。

95%以上が結婚していた1980年代までと現在を比べると、結婚の必要性は大きく減少した。現在では結婚しなかったからといって社会的信用を失うわけでもなく、結婚したからといって生活上の利便性も向上しない。経済状況も厳しい。結婚、少なくとも下方婚は、苦しむのが好きな人だけがすればよい。

消耗をやめて自分を大切にする

多くの男性にとって、一人で生きていくだけの収入を得ることはそう難しくない。デート代の支出や結婚資金の確保、さらに結婚後の生活費や住宅ローンや養育費も、と考えていると収入の少なさに絶望的な気持ちになるが、それらの廃課金をしなければ低収入だったとしても絶望は不要だ。

もし現在、現時点でありもしない課金先のことを考えたハードワークで消耗しているのであれば、仕事量を減らし、睡眠時間を増やし、セルフケアとスキルアップと趣味に充てるための時間と体力と気力を確保しよう。医療にもアクセスしよう。精神的にも肉体的にも健康第一だ。

結婚はしてもしなくてもよい。どちらを選択するにしても、自分が幸せになるように戦略的に行動することだ。それは男性が自分の命を守ることにもつながる。こうしたこともまた、賢く自立した女性たちの行動原理に学べる点である。

自立して生きる

非婚または所得同類婚を前提に生きるというのは、つまりは自立して生きるということだ。これも自立した賢い非婚女性の生き方が参考になる。日々の生活、老後を含めた将来設計、職務や趣味でのスキルアップなど、自分で自分の面倒を見ていく。そうして自立した生き方を続けていく中で、自己肯定感、自己効力感、自尊心を養う。

自立は何も、非婚を貫く場合にだけ有用なものではない。縁あって結婚を検討することになった場合でも、すでに自立していることは必須だ。タレントの壇蜜さんは自身の結婚について次のように述べている。

私にとって「ちゃんと生きられる」の意味は、経済的・精神的に自立して生きられるということです。ひとりで生きられないから結婚するのではなく、自分ひとりでも生きられる自信がついたから誰かと一緒にいられるようになったわけで。

壇蜜「清野とおるさんとの結婚を決めたのは、ひとりで生きる自信がついたから」|婦人公論.jp

上の引用箇所では触れられていないが、他の箇所ではもちろん家事などの生活的な自立も前提とされている。経済的・精神的・生活的に自立して生きられることで、同じように自立したパートナーとの良縁を獲得する資格が得られる。上方婚は難しくとも、所得同類婚の機会は少なくはないだろう。

男性の下方婚は社会悪でもある

男性の下方婚は、女性の自立や社会進出を阻害する最大の要因だ。お人よしの男性が安易に下方婚することで、女性の自立意欲や機会が削がれている。このようなディスエンパワーメントは、男女の賃金格差を拡大する社会悪である。女性にはもっとエンパワーメントされる権利がある。

それでは少子化に歯止めがかからない、という反論もあるだろう。しかし政府の少子化と男女共同参画に関する専門調査会によれば、OECD加盟24カ国において、女性労働力率と合計特殊出生率は、女性労働力率の高い国ほど合計特殊出生率が高いという正の相関関係にある[2]、つまり、女性の社会参加が進むほど合計特殊出生率が上がるという[3]

女性の自立と社会進出をうながすためにも、また、それによって少子化を食い止めるためにも、男性は下方婚を避けるべきだ。これからの社会に女性の進出は欠かせない。それを阻害しないことは、これからの男性の務めでもあるだろう。

男女とも生きやすい社会へ

女性の生きづらさ(稼得能力が低い)や、男性の生きづらさ(賃労働から逃げられない)も、元を正せばその原因は女性の上昇婚、つまりは男性の下方婚にある。これらの問題は、男性の意思決定ひとつで解消できる。男性が主体的に下方婚を避けるだけだ。

男性の立場から見れば、女性の稼得能力が低いまま開発されないのは、男性が下方婚して女性を甘やかすからだ。男性が賃労働の主な担い手から逃げられないのものまた、男性が下方婚して中心的な稼得役割を自ら背負い込んでしまうからだ。

経済分野のジェンダーギャップを作っているのも、男女それぞれの生きづらさを作っているのも、女性の上昇婚であり、男性の下方婚である。女性を見習って、男性が下方婚を避けるだけで、個人としては豊かで有意義に、社会としては平等で持続的になる。そして、すでにその方向で行動している男性は決して少なくない。